表彰式で笑顔のガッツポーズをとる4選手。
左から藤野・伊与田・小谷・塩原。

 

 

聞いて驚け!ナント、チームVOLCA−CCMが
2001年ツール・ド・とうほくで女子団体総合3位
の快挙!!


皆様の御声援を胸に8月15日〜19日まで熱い戦いを繰り広げてきたチームVOLCA−CCM
「とうほく特別チーム」は初日から果敢に攻めていた。
今回女子は4チーム・16人の出走(男子エリートも5チームのみのエントリー)という若干さみしい
スタートとなったが第1ステージの岩手・一関から終始展開はむしろタイトでスピーディになった。
家に帰って去年のリザルトと比べたら全体的にかなり速いタイムになっていたし・・・。

そんな厳しいレースでエースの伊与田 尚加(ミソノイRT)は初のとうほくにもかかわらず、
いきなりの5位という好成績。小谷 翠(NCFR)もいつもの好ペースぶりを発揮して7位。
そして腰を痛めていた塩原 佳子(チバポンズ)も堂々完走。
藤野むつみ(VOLCA−CCM)は去年の「一日目からサヨウナラ」の屈辱を払拭すべく
塩原選手にしがみつくように走りきってタイムアウトも逃れての「オマケなし」完走を果たした。

第2ステージの山形・最上では「先週までは涼しかったのに」と地元の人がボヤくほどの急な
気温上昇。ただ風があったので高原のさわやかさが心地よい。
しかし女子のレースは昨日以上に苛酷さを増してサドンデス状態。距離の長さなど眼中にないように
ペースが上がる。タイムスケジュールが押していた事もあってニュートラルが予定より早く切り上げられた
のも拍車をかけたか、先頭のラバネロ軍団が後ろを引き千切る。
こんな中、まず藤野が、そして塩原が足きり時間に引っかかって完走ならず。
残る2人に全てを託した。

伊与田は相当苦しいペースアップで大きい集団からこぼれたものの、すぐ後の位置でペースを
落とさないように必死で走って完走。小谷は、その伊与田とともに、しばらくは走っていたが残り2周回だけ、
さすがについていけなかったのか1人になった。
しかし「こんなにがんばったの始めて見たでしょ?」と私に言うほど、ガマン全開で完走。
女子はこの日で一気に6人の選手が降ろされた。
この中で2人を残っただけでもすごいが、後日もっと凄いことが・・・。

第3ステージはクリテリウム。こんな時に限って雨上がり。滑りやすい福島・相馬のコースを
終始リードしきったのは昨日に続いてラバネロ軍団。1周1kmの周回を重ねるごとにペースが上がって、
しまいには第2集団をもラップする異常事態。
当然ながら藤野は早めに撃沈されて泣きミソかえるになってケロケロ。
塩原は「クリテリウムは見るのも走るのも初めて」という割には半分まで走った。
でも「こんなにクリテって面白いんだ!」と感激しきりでしたぞ。うんうん。
伊与田もクリテ初体験組であったが、小谷の厳しい(?)指導のかいあってか危なげない走りで完走。
そして「クリテの爆弾娘」小谷が意外に不発。昨日のがんばりが相当堪えているようで。
しかし、その辺はテクニックでカバーしてうまいこと完走。
この結果により、団体3位が確実になって意識が向上したのか奇跡が起こる。

第4ステージの宮城・泉。初参加の伊与田・塩原に「明日は壁コース」といって脅かしていたコース後半に
ある凄い登りが待っている。レースはここ4日間の中で一番穏やかに始まったが、これが波乱の始まりになったか。
最初集団になってニュートラルが解かれた時に、
まずVOLCAの選手4人で集団の先頭を引く。
実は最初藤野が出遅れて3人で引いていたのだが「こ、これは!」と慌てて集団の最後尾から先頭に移動して
無事に合流。後で「むつみが又どっか行ったのかと思った」と言われる。この時の反応は遅かった。ごめんよ。
しかし、その後は凄い連携プレーになったのだ!

平坦が続く中盤の何でもない右コーナーで停止線をオーバーして停車していた車を避けようとしていきなりの落車!
何とか落車はしないで集団に付こうとして走りつつ倒れた選手を見たらそこに伊与田選手がいるじゃあないの。
すぐに集団から遅れて伊与田を待ちながら軽いギアで回して、いつでもダッシュ出来るように備える。
その間、集団に残った小谷・塩原は藤野が伊与田待ちをしている事を確認して集団の先頭に出て
集団のペースを押えにかかった。
伊与田が起き上がって走ってくる。ケガはひどくはなさそうだ。
藤野も少しずつペースを上げる。彼女が付いた瞬間からギアを順々に上げて目一杯踏んでいく。
しばらく下を向いてもがいていたが前の集団を確認したら
先ほどよりもペースが落ちているのが見える。あの2人が押さえにかかっている、でもコースが直線の
平坦なうちに伊与田を集団に戻したいので必死に踏みつづけた。あと少しで集団
というところで「行きます!」の声とともに一気に飛び出す伊与田、それを待つ
小谷と塩原。・・・終わった、藤野のお仕事はココで終了チーン。この後の登りで
とどめの一発を腰に食らっておしまいだったが何故かうれしくて泣けてきた。

降ろされた後は3人が無事に完走するのを見守るのみ。そして素晴らしいチームワークを見せた小谷・塩原、
そしてエースの役割を果たした伊与田が生還!女子団体総合3位となったのだ!!

授賞式では一番の晴れやかな笑顔でガラズ製の賞状と銅メダルを受取った4人。このとうほくに参加して3回目に
なるが、こんな日がくるとは夢にも思わなかった。本当に伊与田・小谷・塩原の3選手には心から感謝いたします。
そしてお疲れ様でした!!

☆今回の遠征にご協力いただいた方々に感謝いたします☆
スポーツサイクル駒込・ミヤザワ インターマックス 自転車操業有限会社
MET ミソノイRT NCFR チバポンズ 辻田 壽次氏 藤森 信行氏
チーム インタラクティブ関係担当のなー様 ツール・ド・とうほく事務局
そしてチームVOLCA−CCMを叱咤・激励して下さる、すべての方々
本当にありがとうございました!!これからもがんばりますので応援よろしゅう!

チームVOLCA−CCM 代表 涙で前が見えない 藤野むつみ


チームVOLCA−CCM 選手成績

・第1ステージ
5位 伊与田 尚加 トップからのタイム 1:45:27
11位 小谷 翠      〃     5:53:20
13位 塩原 桂子     〃     9:50:97
14位 藤野 むつみ    〃     9:51:95
・第2ステージ
8位 伊与田 尚加     〃     8:20
10位 小谷 翠      〃     11:32
(塩原・藤野はタイムアウトにより個人成績はなし)
・第3ステージ
7位 伊与田 尚加     〃     1lap
10位 小谷 翠      〃     2lap
(塩原・藤野はラップアウトのため個人成績はなし)
・第4ステージ
6位 伊与田 尚加     〃     00:49
10位 小谷 翠      〃     05:42
13位 塩原 桂子     〃     10:38
(藤野はタイムアウトのため個人成績はなし)

2001年 ツール・ド・とうほく 女子団体総合結果

1位 スミタ・ラバネロ・パールイズミ  12:40:58
2位 千葉医療福祉専門学校・キヨ    12:56:33
3位 チームVOLCA−CCM     13:21:32
4位 ALPHAWK          14:28:18

2001年 ツール・ド・とうほく 女子個人総合結果
1位 木村 春恵 スミタ・ラバネロ・パールイズミ  6:20:14
2位 杉村 久美 スミタ・ラバネロ・パールイズミ  6:22:17
3位 森本 朱美 スミタ・ラバネロ・パールイズミ  6:22:26
4位 大塚 恵美 千葉医療福祉専門学校・キヨ    6:27:54
5位 増子 郁代 ALPHAWK          6:28:39
6位 村中恵美子 千葉医療福祉専門学校・キヨ    6:29:40
7位 伊与田尚加 チームVOLCA−CCM     6:33:39
8位 小谷 翠  チームVOLCA−CCM     6:47:53
9位 小野山恵美 千葉医療福祉専門学校・キヨ    7:19:49

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