チームVOLCA-CCM ツール・ド・とうほく女子生態(?)日記
◆当時の写真は「こちら」から御覧下さいませ。◆

 

8月14日(火曜日)
今日から浜松在住のミソノイ・RT所属の伊与田 尚加チャン(以下なおチャン)と名古屋在住のNCFR所属・小谷 翠チャン(以下翠チャン)が「民宿フジノ」こと我が家に泊りにくるので午前中のうちに今回チームで使う車をスポンサー様でも在らせられる駒込のスポーツサイクル・ミヤザワさんのところへ取りにいく。この車は2年前のとうほくから毎回使わせていただいているのだが「いーかげんに、そろそろチーム車買えよ。使うたびに取りに来るのは大変だろ!」といわれてしまう。私は取りにいくのは面倒でもなんでもないが、使うたびにキレイにして渡してくれる宮沢サンのことを考えると何とかしないといかん。実は12年も前に免許は取得済みので、後はもう一回何処かで運転の練習して中古のワンボックスでも手に入れれば良いだけのことなのだが。私の運転する車に誰が乗るかが一番のネックだったりする。オイオイ。
なおチャンと翠チャンが仲良く新横浜に昼到着。ほとんど初対面の2人のはずだが話しが弾んでいて見ているコッチも、うれしくなる。明日に合流予定のチバポンズ所属・塩原 桂子サン(以下桂三サン)もフランクな性格の人なので、コミュニケーションとかは大丈夫でしょう。それ以上に今回のメンバーは「私はここまでガンバルから、これはこうやってやろうよ」という主張が1人1人ちゃんと出来ていること。不満は出来るだけその場で言っていただけるとありがたい。いちいち「こんな事考えているのかなあ」って腹の探りあいになると何故か陰口になってしまいがちなので。


何度かウチに遊びに来ている翠チャンは家に着くなり荷物を解いて、ノンビリ。そのうち私が前に作ったチームTシャツに、いたずら描きを始めたよ。マジックで背中の空いてるとこに「やっぱ、皆同じシャツだから名前書かないと」とか言ってでっかく「みどり」ってひらがなで書きやがった。しかもなおチャンも「私も!」って書き始めて結局私の分も書いた上に、今いない桂三サンのも書いちゃった。さらに「名前だけじゃつまんない」とキャッチコピーを書こう!とか言い出して翠ちゃんは「ばくだん娘。(この。がポイント)」なおチャンは「走るピアニスト(ピアノの先生なので)」桂三サンは「エバンゲリオン(なんとなく)」で、私が「なんちゃってじゃぱん(いちおう全日本クロス取ったので)」ということに決まり。絵まで書いてエラく派手なモノに変貌してしまいましたわ。トホホ。しまいには今年作ったばかりの自信作新Tシャツにもいたずらしようしていた翠チャンだが、これは私が止めました。もう!!
明日は早いので、そうそうに寝かせて、いよいよ出発の朝を迎えるのでした。

8月15日(水曜日)
なかなかの良い天気なので車への荷物の積み込みもラクでよろしい。今回のメカニック兼運転手兼どれい(と昨日作ったTシャツに書かれてた)辻田が早起きして積み込み開始、私も朝御飯を作ったりしていたらゴハンが異常に余ってしまった!しかも昨日スパゲティーも大量に茹ですぎて余っていることが判明。しょうがないのでゴハンは全部おにぎりにして持っていくことに、スパゲティーは1人前ずつラップして冷凍庫にぶっこんだ。んー主婦の知恵。全員起きてゴハンが済んだら朝6時に出発!!まずは桂三サンをピックアップ。朝早かったのに爽やか笑顔!そこに明るい(悪く言えば騒がしい)翠チャンにノリの良いなおチャンを後部座席に並べて運転に辻田、助手席に私という配置で、いざ岩手県は一ノ関に向かったのだ。
車内は賑やかなまま目的のホテルに午後3時到着。受付の辻田に行かせて選手の4人は近くまで試走の準備。駐車場には同じホテルに泊まる選手やスタッフが結構いたが、その中でも江下健太郎(通称:エシケン)が翠チャンにとっつかまって遊ばれていた。さらにチェブロとかラバネロとかにチョッカイを出しに行く翠チャン、試走行くゾイ。


1時間ほど軽く流してから私は速攻でシャワーを浴びて辻田と監督会議へ出席。ちなみに今回出場するチームで出走する選手で監督会議に出ていたのはウチだけでした。ははは。会議は無事に終了して、その後の開会式のためホテルに残してきた選手をピックアップしに一旦ホテルに戻る。そしたらちゃんと3人ともロビーに集合していたが一緒にいたナカガワがチーム車に選手を乗せきれないと聞いてウチの車に乗せることに。車に来たのは当然2年前にチームGIOSとしてとうほくに参加して時、メカとマッサーをやってくれた藤田「ローリー」雅志クン。 そのとうほくの時に1人チーム車に乗れなかったため彼は何と自前の自転車でチーム移動をすべて自走というホントの「ツール・ド・とうほく」をやらかしてくれたのだよ。今度こそ車に乗れて良かったね!という翠チャン(2年前のとうほくでも同じチームだったね)と私。うれしそうにほほえむローリーは去年に引き続き今回、選手での参加だぞ。がんばろーね!
今年の開会式はちょっと寂しい。というのも去年までは夕食のバイキングがあって、それに突進する高校生ジュニアの姿とか、涼しい顔してガンガン取ってくる女子オバサン選手(って私か)などが見れてそれはそれで微笑ましい光景だったが、今回は「ご挨拶」とかでおしまい。大会の運営の苦しさが垣間見えて、ただでさえヤーなふいんきだったのに主催者の河北新報の方の「来年の開催については考えたい」発言が飛び出して当惑。日本で唯一の女子とジュニアのステージレースを潰さないでよ!もし注目度が悪いのであればドンドン、メディアに出すようにするから河北サンも協力してよ!!私も何かしないと。まず出来ること、それは「本に書かねば!!(又、それかい)」。


去年の優勝者杯の返還もさみしかった。去年の女子優勝者・沖 美穂チャンは今、ヨーロッパのチームに合流してがんばっているので日本には不在だし、チーム・チェブロの女子チームは出ていない。そのため代理人の受渡しになってしまった。女子出場チームも寂しい。イノアック・デキは去年解散してしまっていないので千葉医療福祉専門学校・キヨとラバネロ・パールイズミ、それにALPHAWKとウチ、チームVOLCA−CCMの4チームだけエントリー。男子エリートもミヤタ・スバルと愛三工業、チェブロ、ナカガワFTとラバネロという5チームのみ。何かなあ。ジュニアの韓国チーム招待も今年からなくしてしまったようなので、開催側の切羽詰った運営がヒシヒシと伝わってくる・・・ってこんなんじゃ、選手もスタッフもたまらん!
私達選手は当然ながら、この大会の運営スタッフ1人1人はやる気マンマンなのだよ。そんな気分を削ぐお偉い様がたに怒りすら覚えてくるわい。ここはやっぱり、やる気のあるとうほくスタッフをもう一回かき集め直して作戦練り直し。それで河北新報も視野に入れてスポンサーを募れる体制を作り自転車大会として新たに基礎体力をつけてから始動すべきだな、と藤野選手は思うのであった、マル。こんな事選手に悩ませた時点でホントはアウトなんだけどね。ま、私は藤森(信行氏・シクロクロスの黒幕)の弟子だからしょうがないんだけどさ。ンフフフ(とフジモリ笑いを1つ)。
明日は良いお天気でありますように、と願いつつオヤスミ〜。

8月16日(木曜日)
天気良好、気温もボチボチで暑すぎなくてグット。スタートが9時と早いので、朝ゴハンを6時開始にする。今回は集合時間とかゴハン時間、移動時間など選手が率先してリクエストしてくれるので助かる。特にとうほくが5回目になる翠チャンは「どうするの、どうするの?」と何でもコレ!と決めたがるのでかえって助かる。なおチャン、桂三サンもそんな感じにつられてかリクエストが出るようになった。私はそれを調整しながら予定を立てて、辻田がそれに合わせて動くという一定の流れが1日目にして画一されていく。うーん、素晴らしい。会場移動をして車を置いたら軽くアップを兼ねた試走のためコースの一部へと向かう。一番きつい登りもトライしておいたが、まあまあの感じ。よっしゃ、よっしゃと新潟の角サンになってみたが、ここは岩手だったね、スマン。翠チャン、なおチャンはサクサクと登っていったが、大会直前に疲労で腰を痛めた桂三サンはイマイチ。いつもだと私がしがみ付く走りになってしまうのに、今回は桂三サンの方が辛そう。でも「本番は大丈夫!」と言ってがはいたが・・・。


スタートはオンタイムで9時5分。女子16人(寂しい)一斉に出発!これから4日間の地獄巡りが始まるんだよね。トホホ。でも気張って行きましょう!!
ニュートラルが終わって本番開始。一気に集団のスピードが上がってしまい、早々に置いていかれる。しかし翠チャン・なおチャンはうまく集団に乗っかって行った模様。そして試走ではかなり苦しそうだった桂三サンが本人も言ったとおり本番でガンガン脚が回り出して私と抜きつ抜かれつの良いペースで上がってきた。私も彼女がいたお陰で後半は垂れずにすみ、何度も途中の登りで着いていけないかと諦めかけたが励ましあって、なんとか最終周回まで持っていけた。結局、最後の500mから重いギアで踏みすぎて私は脚が爆裂してしまったが、桂三サンは一緒の集団にいたALPHAWKの横尾 裕子チャンにゴールで競り勝った。スゲー!その後、ゴールした私は一気にスパート上げすぎて、いつものぶっ倒れをしてしまう。地面にへばりついてゼーゼーしてたら「藤野さん、藤野サン!!」という声。あら、おととし、去年と私の治療をして下さった黒瀬医師ではないですかあ!この先生にはウチのチームVOLCAのリハビリレーサー菅谷 朋美もチームGIOS時代に落車のケガ治療でお世話になったという歴代VOLCA関係専属医師になっちゃっている人。今回も草々からお世話になってしまいました。お陰さまで、すぐに回復しましたよ!


地元の人からもらった茹でたてトウモロコシを噛りながらトボトボとチーム車に戻っていたら、とっくにゴールしていた翠チャンとなおチャンが心配して迎えにきてくれた。しかし、お馬鹿なオイラは「アレ?もうゴールしたのに、どうした?」というマヌケな受け答えをして翠からお仕置きでペチペチ!!ごめんちゃい。横で笑っていた、なおチャンは、このとうほくでの初めてのレースでナント5位でゴールしていた!スゲー選手を連れて来ちゃったなあ。良い選手のお披露目の場としても最高のレースになんだよな、とうほくって。あと3日間で初出場の彼女と桂三サンには、もっともっと良い経験をして欲しいぞ。苦しいけどね、クスクス。
全員そろった所で涼しい駐車場脇の体育館に移動。4人でストレッチしながらべちゃべちゃとダベって呑気にしていたら後からゴールした男子エリートの選手が体育館内のシャワー室にドンドン来ている。女子は選手が少ないし、皆シャワーは完了している模様だったので女子シャワー室も使えるように翠チャンが誘導していたら、いきなり「バタン!」とひっくり返る翠。どうしたのかと思って暖かく(というか皆だるくて動けなかった)見ていたら「うわーマキオちゃんのモノを見ちゃった!」との事。どうやらチェブロの斑目 真樹夫選手が女子シャワー室に入った途端、翠チャンがドアを閉める前にパンツを脱いでしまってモロ見てしまったらしい。そんなので驚けるなんて・・・いいなあ、若いって(ちょっと遠い目をする)。


落ち着いた所で今夜の宿の福島県・赤湯温泉に移動。私たちの宿が「みどり荘」というところで、ここはGIOS時代にも一回利用したことがある宿。なので勝手知ったる人の家とばかりに風呂へダイブ!食事には同宿のチェブロとキヨと一緒。チェブロの役員・保坂 晴稔サンが、すでにイイ感じでエンジンかかっていて(ちなみに動力源はアルコール)そこに絶妙に絡む千葉医療福祉専門学校・キヨの監督である宮沢 清明さんというナイスな席で話が最高でしたわ。さらにチェブロのアメリカ選手・ブラッドリー君が地元北海道からトウモロコシを持ってきていたらしく、私達もご相伴に与かる。ウーン、これで明日もホームラン!(って野球じゃねーだろ、自転車だろ!)


・この日のリザルト(第1日・岩手県一関市平泉町)
1位 木村 春恵 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 1:22:26
2位 森本 朱美 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 1:22:31
3位 西 加奈子 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 1:22:31
5位 伊与田尚加 チームVOLCA−CCM    1:24:11
11位 小谷 翠  チームVOLCA−CCM    1:28:19
13位 塩原 桂子 チームVOLCA−CCM    1:32:17
14位 藤野むつみ チームVOLCA−CCM    1:32:18

8月17日(金曜日)
晴れ、しかも今日のコースは日陰がほとんどないのに陽射しが強くて困る。こーゆー日に限ってスタートは正中時間の11時。でも選手みんな条件は一緒と自分に言い聞かせて宿を出発。会場まで自走だと30分ほどなのでアップがてらに4人で走っていく。途中、また桂三サンが若干遅れるが、彼女の場合は本番に力を溜めるためにマイペースで走っているので大丈夫でしょ。私は会場のゴール地点までの登りでウンザリしていたけど気力で乗り切ってしまいたい衝動にかられる。ガオー。


補給地点に程近い場所に陣取って準備をする選手たち。今回のとうほく最大の長丁場に向けて補給をそそくさと用意。ローラー回したり近くを走ったりして時間を過ごす。昨日の藤野特選の「スペシャルマッサージ」は効いたかな?そして時間が少々おして11時30分にスタートした。このコースは高低差はあまりないものの登りっぱなしで下りっぱなしという、いわゆる「ゲイ(芸)のない」レイアウト。だから結構、後半にどっと疲れがでてオールアウトになりやすい。そんなコースをニュートラル後から淡々とクリアすることに勤めた私。途中、昨日のように桂三サンと合流したが、彼女の方がそーとーキツそうだったし、私も彼女をひいて行きたかったがペースを乱してしまうとまずいなあ・・・とか考えていたら逆に彼女を置いていってしまう。ごめんよ、悪気はなかった。でも私もいっぱいいっぱいだったのよお。陽射しがきつくて吐きそう、ゲロゲロ〜。でも神様は見ていたのか、最初の周回で「1分20秒(の遅れ)」と聞いていたのに2周目で「4分」3周目で「8分(!)」と言われて、もうどうしようもなくなる。どうも先頭を引いていたラベネロ軍団が一気にペースを上げてきたらしい。翠チャンとなおチャンは大丈夫なのか?それより自分の心配をしろ!とか思っていたら、とうとうソレは4周目にきた。「時間です。降りて下さい。」この言葉を毎年、毎年聞いてきて「今年こそは!」と思ってきたのだが、やはり「とうほく」は甘くなかった。調子はここ3年のとうほくの中でもかなり良い状態で行けていた(うちに帰って去年のデータと比べたら、かなり速いペースで走れていた)。でもタイムアウトはタイムアウト。まだまだ行ける状態で降ろされるのは心外だったが、夏に脱水をおこさないで、これだけ走れれば・・・と言い聞かせる。


すでに降ろされてしまっていた桂三サンは早速明日のステージのためにローラーでダウンをしている(女子はステージでタイムアウトになっても翌日「ゾンビさん」となって出走が出来る。しかも団体成績ではゾンビのタイムが影響してくる)。いかん!落ち込んでいる場合ではないぞ!!私も早速その辺を走り流しながらダウンをする。コース横をダウンしながらレースの展開を見る。桂三サンも残っている2人が気がかりなようでウロウロしている私に「あと何周?」とか「どの辺にいるの」と聞いてきて、しまいにはゴール地点まで来た。私も最終周回に入った2人を確認したあと暑かったので冷たい飲み物を用意してゴール地点に移動。なおチャンは
大苦戦していたが堂々の8位。そして翠チャンは凄い形相でゴールに向かってきた。私は彼女との参戦は4年前のニュージーランドからと古い付き合いだけど、どちらかというと苦しくても飄々とした表情で走るのが特徴の選手だ。でも今回の彼女はちょっと違った。凄く良い意味で自分を追い込んでいるのが分かる。「やっぱり昔と違ってキツイわ」なんて口では言っているけどガンバリ方が変わっただけ。ホントに良い選手になったねえ。もしかしたら、なおチャンとか桂三サンのガンバリに感化されたか、それとも私の「今年こそチーム最下位脱出!」の崖っぷちなテンパリを感じ取ったか?そちらにせよ凄い勢いでチームとして選手が動いている気がするぞ。何か恐いぐらいだ。だって私以外は他チームからのレンタル選手なのに!これで私が完走してれば、もっと他の3人に負担かけないで済んだのに!!ごめんねえええ!!
そういえば、昨日の夜、リザルトを取りに行ったら、気になることが書いてあった。「沼田 雄一(スミタ・ラバネロ・パールイズミ)は補給地点以外で複数回にわたり不適当な物品の投棄を行った。この行為に対し、罰金5000円を科す」。何を捨てて、どういう状況かスゲー気になっていたが、翠チャンが今日、本人を捕まえて話を聞いてきたらしい。で、「何を捨てて、そない怒られたの?」と聞いたら「過去の思い出」という痛い答えが返ってきたらしい。過去の思い出5000円也。悲しすぎて、その後深い女性だけのヒミツの会話になったのは伏せて置きますか・・・。


・この日のリザルト(第2日・山形県最上町)
1位 杉村 久美 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 2:20:24
2位 西 加奈子 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 2:20:27
3位 木村 春恵 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 2:20:27
8位 伊与田尚加 チームVOLCA−CCM    2:28:45
10位 小谷 翠  チームVOLCA−CCM    2:31;57
(塩原・藤野はタイムアウトのため、記録なし)

8月18日(土曜日)
この日はクリテリウムレース。なのに、そんな日に限って小雨のスリッピーなコースコンディション。しかも風が強くて埠頭の周回コースは吹きっさらしの飛んでけ状態。試走したらコーナーをインから立ち上がるとゴーっと体がアウト側に持っていかれる。このまま海に落ちたらココの名物のアサリを口にでもくわえて「今日も大漁!」とか言いながら泣いてやろうかと思う程。とりあえず、自棄起こして自爆しないように願いながらスタート。早々ブッチリ切れてしまったが、海に沈まなかった事に感謝する。というかホントに風が酷くて思うように踏めないかったのは悔やむ。こんなじゃシクロクロスの時にどうするんだ!修行が足りません!!
桂三サンも結構辛そうで試合半ばで終了。残る翠チャンとなおチャンを応援したいが風で体が冷え切ってしまいそうなので近くの宿に着替えに行こうとしていたが、やっぱり心配で2人でコース脇から何度も足を止めて見入ってしまう。その目の前でクリテが得意な翠チャンが千切れてしまう。でも運良くラップされても審判が行かせているようだ!やったぞ、そのまま行ってしまえ!!お陰で最後まで走りきってタイムが残ったぞ。


なおチャンは「初めてのクリテ」の割には第2集団に最後まで喰らい付いてゴール。桂三サンもクリテは初めてだったが女子は誰も落車がなくて無事に終わってホッとした。あとから黒瀬センセイに聞いてみたら「今年のクリテは最初から天気が悪いせいか落車は少なくてケガの程度も軽い」とのこと。皆様、お体には気をつけて明日の最終戦に望みましょうね。
さて、漁港町の相馬から一気に県庁所在地の仙台に移動したVOLCA一行は翠チャンの誘いもあって仙台の町に繰り出した。途中でうまそうな喫茶店を発見してお茶したのだがさっと席に着いた途端に新聞をさり気なく開いて「ブレンド」と注文する桂三サンのカッコ良さに3人で「うわー、大人の女性って感じ!」と感心。でも私と桂三サンって実は同じ年なんだよね。何で、私ってガキっぽさが抜けないのだろーか。ニュージーランドでは14歳の娘にホンキで「アナタは14歳でしょ!」と言われるし。トホホ。
明日は最終日。チームの底力を見せていきましょう!


・この日のリザルト(第3日・福島県相馬市)
1位 杉村 久美 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 0:51:07
2位 森本 朱美 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 0:51:07
3位 木村 春恵 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 0:51:34
7位 伊与田尚加 チームVOLCA−CCM    1ラップ
10位 小谷 翠  チームVOLCA−CCM    2ラップ
(塩原・藤野はラップアウトのため、記録なし)

8月19日(日曜日)
今日は昨日の悪天候がウソのような良い天気。暑くなりそうなので水分を多めに補給場所に持っていてもらう。しかもこのコースは後半の13km地点から14km地点まで一気に100mを登る、通称「壁」が待っているのだ!コレに去年は泣かされて途中で足がつりそうになったほど。今年はこの登りの前にある平地でうまくペースを上げて登りは淡々と行こうと考えてみながらスタート地点近くをウロウロとアップする。他の3人の選手とも体は疲れているはずだが顔が生き生きしていて頼もしい。しかし、この後の試練をまだ誰も予想していなかった。


スタートは静かだったがニュートラル区間が解かれたところから、さり気なく位置取りに集団内が動く。しばらくアノ「壁」までは平地、しかも途中は田んぼの一本道なので当然の動きでしょうな。途中ではウチのチーム4人で集団の先頭を引いちゃったりして「スゲー今カッコ良いかも」と自己陶酔したりしていた。その何ていうこともなく毎年は走る平地の曲がり角に一台の車が少々停止線より前方に止まっていた。集団の一番後ろにいた私でも直前まで気づかなかったから集団の先頭の方はモロに突っ込んでしまった。その中で落車した青いジャージが目に入った。ラバネロの西 加奈子チャンだ!ここまで良い走りを見せていて総合4位、今日はうまくいけばステージトップに行けそうな勢いだっただけに倒れたまま起き上がらないのを確認した時は辛かった。しかしそれ以上に参ったのは、その隣でウチのエース・なおチャンも落車していた事。


一瞬どうしようか迷ったが、なおチャンがゆっくりと起き上がったのを見て、さらに集団に翠チャンと桂三サンが残っているのを確認して集団から離れた。私に出来るか分かんないけど、今なら出来るかも。それにコレぐらいでしかチームを助けることが出来ない!そう決心してゆっくりペタルを回転させ、なおチャンを待った。彼女はすぐに追いついてきた。付いたと同時に回転を上げてドンドン、ギアを上げていく。遠くにいた集団の中では翠チャンと桂三サンで集団の前に行ってスピードをコントロールしていたため、少しづつ集団が近づいて来た。一本道が終わったら、もう追いつくチャンスがないけど、そろそろもがくのも限界か・・・と思った瞬間、なおチャンが一気に私を抜いてスパート、見事に集団と合流し私も直後に合流した。


しかし私は完全に売り切れて、「壁」に入った途端に失速し何とか騙して走ったが途中でタイムアウトになってしまった。でも、異様に充実した感覚が強かったのは、なおチャンのエースとしての走り、そしてそれを支えた翠チャン、桂三サンのファイト。それに刺激されてとうほく試合開始直前まで「自分の完走」ばかり気にしすぎていた私の意識が変わったことがうれしかった。チームのあるべき方向が開けたことを気づかせてくれた3人に感謝しながらコース迂回路を通ってゴールを待った。


そして3人は見事に生還しチーム初の最下位脱出、しかも3位入賞というありがたいボーナスまでついてしまった!表彰式に、揃いの新チームTシャツを着てそろった4人は賞状を受け取る時も笑顔。記念写真の時には最高の弾けそうな顔で収まった。帰りの仙台から東京までの長い移動時間もハイになっていて起きっぱなし!途中、団体総合2位の愛三工業のチーム車とすれ違ったので誰が手を振ると一番反応が良いか?とかクダラナイ事をしながら、楽しく家路に着いた。


実りの多かった今回のとうほく遠征。チームVOLCA−CCMにも参加してくれた3人それぞれにも勉強になったと思う。そんなことを思いながら今回、一番色んなことを教えてもらった私は3位の銅メダルと楯を見つめて、これからのとうほくの行き先を考えている。


・この日のリザルト(第4日・宮城県仙台市泉区)
1位 木村 春恵 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 1:46:21
2位 森本 朱美 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 1:46:35
3位 大塚 恵美 千葉医療福祉専門学校・キヨ   1:46:35
6位 伊与田尚加 チームVOLCA−CCM    1:47:10
10位 小谷 翠  チームVOLCA−CCM    1:52:03
13位 塩原 桂子 チームVOLCA−CCM    1:56:59
(藤野はタイムアウトのため、記録なし)
・個人総合成績
1位 木村 春恵 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 6:20:14
2位 杉本 久美 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 6:22:17
3位 森本 朱美 スミタ・ラバネロ・パールイズミ 6:22:26
7位 伊与田尚加 チームVOLCA−CCM    6:33:39
8位 小谷 翠  チームVOLCA−CCM    6:47:53
・団体総合成績
1位 スミタ・ラバネロ・パールイズミ      12:40:58
2位 千葉医療福祉専門学校・キヨ        12:56:33
3位 チームVOLCA−CCM         13:21:32
4位 ALPHAWK              14:28:18

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